変わりゆく葬儀の場所、変わりゆく葬儀の形

現在ではほとんどの葬儀が葬儀専用式場で行われている

以前は自宅や宗教施設で行うことが多かった葬儀。最近ではさまざまな場所で葬儀が行われています。
最も多いのは全体の7割以上を占める葬儀式場での葬儀です。〇〇ホール、〇〇斎場、○○聖苑など、葬儀専用の式場が多く作られそこで葬儀を行う人が多くなりました。またそうした葬儀専用の式場への需要の高まりから多くの自治体で葬儀専用の式場が公営斎場として作られました。

最近ではホテルで葬儀関連のイベントを行うことも

最近の葬儀を執り行う場所として注目を浴びている場所としてホテルがあります。「お別れ会」や「偲ぶ会」という名称で葬儀の代わりに行っているものです。葬儀そのものは寺院などの宗教施設や公営斎場などで家族葬の形式で行い、従来のお通夜や告別式の代わりとして「お別れ会」や「偲ぶ会」などを別の日取りに行います。

ホテルで偲ぶ会などを開くメリットは

ホテルで「お別れ会」や「偲ぶ会」を行うメリットとしては、葬儀とは別の日取りに行うことができるため、日程を改めて設定できることが挙げられます。今までの葬儀での弔問客への対応のように慌ただしいなかで行わなくてもいいということがあります。また出欠席があらかじめ確認できるため、弔問客の規模が確認しやすいことや通常の葬儀のように湿っぽくならず華やかな雰囲気で行うことができる点も魅力のようです。
完全に葬儀と分離することで、遺体をどのようにするのか、宗教的な儀式をどう扱うのかといった葬儀の際の悩みを考えずに会を開くことができます。

現行の葬儀の問題点を解決することができる可能性を秘めている新しい葬儀の形

葬儀に関する悩みの多くは一般葬における弔問客の扱いや弔問客の人数が読めないということに起因しています。亡くなった方に関する手続きで忙しい中、参列者のことについて考えるのが難しいということもあります。
そこで一旦は、宗教施設や公営斎場などで家族葬形式で葬儀を行い、葬儀を執り行ってからあらためて亡くなったことを知らせると同時に「お別れ会」や「偲ぶ会」の開催を連絡するのです。
この方法の場合、葬儀を慌ただしく行う必要がなく、また生前お世話になった人の確認をゆっくりとでき、またそうした会を開くことで弔問したいという方に一度にきてもらうことができます。
葬儀には決まりきった定型の形はありません。個人個人やその家ごとに望む葬儀の形があるはずです。そうした中で利便性の高い葬儀の方法として、葬儀そのものは家族で行い、「お別れ会」や「偲ぶ会」をあらためて行うという方法もひとつの葬儀の形ではないでしょうか。