葬儀に利用できる公営斎場とはどのような施設なのか

地域の住民が利用できるように作られた火葬・葬儀用の施設公営斎場

普段から葬儀式場を意識して観察している人はあまりいないでしょう。
実は葬儀式場には大きく分けると公営のものと民営のものがあります。公営斎場は自治体や外郭団体によって管理運営されています。場合によっては建設から運営まで指定管理者制度を利用して民間企業に依頼していることもあります。しかし、施設としては公営のものであるため、地域の住民が利用しやすいような施設運営をしているところがほとんどです。
利用料金も比較的利用しやすい価格帯に設定されており、住民でなければ利用できないもしくは住民でないと住民割引が適用されず割高の料金になっていることもあります。

多くの場所で見かけるのは民間業者によって作られた民営斎場

一方、都市部や駅前などで見かける葬儀式場はほとんどが民間の葬儀業者や貸しホール業者によって作られた葬儀式場です。多くの利用者に利用してもらうために作られた施設であるため、設備や利便性など多くの点で公営斎場よりも利用しやすい作りになっています。
もちろん民間の施設ですので収益を出すために公営斎場よりも割高の料金になっていることがほとんどです。

公的資金で運営されている公営斎場

公営斎場は、その建設・運営にあたって自治体の予算が使用されています。そのためその利用にあたっては、その斎場に対応する地域の住民であるかどうかということがポイントになります。
公営斎場の火葬施設はだれでも利用できるような料金設定になっています。火葬は現在の日本では当たり前のことであり、だれでも利用できるような価格設定でなければ利用者が困ってしまうからです。
一方、葬儀式場は火葬の料金と比較すると少し割高な料金設定となっています。葬儀は通常行うものではありますが、必ずしも行わなければならないものではないことや、葬儀施設ではない場所、例えば自宅や公民館などでも執り行うことができるからです。そのため火葬料金よりも少し高く感じる料金設定になっていることやそもそも自治体に公営の葬儀式場がない場合もあります。

自治体によっては複数の自治体で運営されていることも

多くの公営斎場は「〇〇市斎場」のように運営する自治体の名称がついています。しかし、複数の自治体で運営している場合や、ひとつの自治体に複数の斎場がある場合には異なる名称のこともあります。
埼玉県の埼葛斎場の場合、所在地は春日部市内牧にありますが、関連地域は春日部市・蓮田市、白岡市、杉戸町と4つの自治体になっています。同4自治体の住民であれば住民割引の適応された料金で利用することができます。