公的なおくやみに関するサービス 公営斎場

自治体は私たちの生活に密着する多くのサービスを行っている

小さな政府化が進む中、自治体はそれぞれの特色を生かし、自治体が住民にとって魅力的であるものになるようさまざまなサービスを展開しています。
上下水道やごみの処理などの生活に密着したサービスのほか病院や保育園などの生活に欠かせない施設の運営などを自治体は行っています。
もちろんそうした施設の中には民間の業者によって運営されているものもありますが、民間の施設には民間の良さが、公共の施設には公共の施設の良さがあるのです。

学校施設に見る、公営と民営の施設の違い

民間の施設と公共の施設にはどのような差があるのでしょうか。
例えば学校の場合、私立の学校にはそれぞれの学校が打ち出す特色があります。例えばスポーツに力を入れている学校の場合、公立学校では考えられないくらいの施設が整っていることがあります。しかし、デメリットとして学費や設備費用などが高く教育に特に力を入れている家庭でなければ利用するのが難しいという一面もあります。
一方公立の学校の場合、予算は公費から出ているため学費やその他の費用が私立と比べると非常に安いという点があります。公立の場合、できるだけ画一された教育を与えることを目的としているため、学校ごとに大きな特色があることはありませんが、だれにでも等しくサービスを与えるという点では一定水準のサービスを提供しています。

火葬はできるだけ公的な施設でという政治的な見解

生活に不可欠な施設として火葬施設があります。日本の現在の火葬率は99.9%を超えており、世界的に見ても火葬大国と言えるほどです。その背景には日本には非常に多くの火葬施設があることがあります。国として火葬はできるだけ公的な施設で行うことが好ましいとしており公的な火葬施設が自治体によって作られているからです。東京都など一部地域では民間の火葬場が多く稼働している地域もありますが、ほとんどの場所では自治体や外郭団体の運営する火葬施設によって火葬業務が賄われているのです。

需要が高まるにつれて公営の葬儀式場も多くなっていった

実はそうした火葬施設には葬儀専用の式場が併設されているものもあります。1970年代以降、日本中には多くの葬儀専用の式場が作られてきました。それらの式場のほとんどは民間企業が作ったものです。しかし、そうした式場の需要が高まったのに応じて多くの自治体で公営の葬儀専用の式場が作られたのです。
もちろん前述の学校の例と同じように民間で作られた式場の方が設備が整っているところが多いですが葬儀をするということだけを考えたときに公営の式場は料金も安く非常に利用しやすい施設となっています。
埼玉県東部の場合、春日部市、蓮田市、白岡市、杉戸町の3市1町で利用が可能な埼葛斎場があります。埼葛斎場は同4自治体の火葬施設として建設された施設ですが、敷地内には葬儀専用の式場があります。利用料金も比較的安いため葬儀の費用を抑えたい人にとっては最適な式場となっています。