現在では大半の葬儀が葬儀式場で行われている

葬儀は冠婚葬祭の「葬」、人生のうちの大きな四つの儀式のうちのひとつです。こうした儀式を行う場所というのは時代によって変化していきます。
例えば冠婚葬祭の「婚」である結婚式はかつて自宅もしくは神社などで行われていました。現在では自宅で行われることはほとんどなく、神社や教会などの宗教施設や結婚式専用の式場で行うことがほとんどです。
葬儀もかつては自宅もしくは宗教施設である寺院などで行われていました。しかし現在では大半の葬儀が葬儀専用の式場で行われています。

葬儀専用の式場で葬儀を執り行うことが多くなったのは

葬儀専用の式場で葬儀を行うメリットはなんでしょうか。もっとも大きいのは施設が葬儀に対応しているということです。葬儀を想定して作られているため動線やキャパシティ、その他のものも含めて葬儀が行いやすいことが一番のメリットでしょう。
受付や出棺なども含めて葬儀全体も対応がしやすく、また依頼する葬儀業者の方が対応しやすいということも含めて人気が集まっています。

公営斎場を利用するメリット・デメリット

葬儀専用の式場には公営斎場と民営斎場があります。公営斎場は自治体や外郭団体によって管理運営されている斎場です。公的なサービスとして運営されているため、住民であれば安く利用できるのがメリットです。また公営斎場は多くの場合、火葬施設に併設されているため葬儀を行ったあとスムーズに火葬を執り行うことができる点もメリットです。
一方、公営斎場を利用するデメリットとしては立地と予約があります。多くの公営斎場は周辺住民との関係性を考慮して臨海地域や都心部から離れた場所に建設されることが多いです。そのため交通の便が悪く、多くの方が訪れる葬儀を行う場合参列客の方々に不便をきたしてしまう可能性があります。
また、利用料金が安いため人気が集中しやすく、また亡くなってから予約を取ろうと思っても予約がいっぱいで利用できない可能性もあります。

民間の業者が所有する葬儀式場を利用するメリット・デメリット

民営斎場は葬儀業者や貸しホール業などを営んでいる業者が運営している式場です。公営斎場よりも利用料金は高くなる傾向にありますが、ホール数が多く予約を取りやすい傾向にあります。複数ホールを所有している葬儀業者の場合、あらかじめ予約していたけれどたまたま利用が集中してひとつのホールが利用できなかったという場合には近くの別のホールを利用することができます。
また、公営斎場と比較して制限が少なく思い描いた葬儀を執り行うことができます。多くの場合は自社斎場となっていることが多く、葬儀式場を決定した段階で葬儀業者も決まってしまうことがあります。